ブロックチェーンとは ブロックチェーンが世界中で注目される理由

インターネットの登場により私たちの生活は大きく変わりました。今ではインターネットは私たちの生活に欠かすことのできない非常に大きな役割を担っています。

暗号通貨ビットコインを支える技術として誕生したブロックチェーン技術は、ビットコインだけでなく様々な分野で応用できる革新的な技術として世界中で注目されており、インターネットと同規模の影響を世界に与えると言われています。ブロックチェーンの技術を活用するために世界的大企業を含む多くの企業、団体が研究しており、開発に取り組む国や行政も増えています。

では何故ブロックチェーンはここまで注目されているのか?その理由をブロックチェーンとはそもそも何なのかというところから解説していきます。


ブロックチェーン=ネットワーク共有型のデータベース

ブロックチェーンとは、一言でいうと 「透明性で堅牢なネットワーク共有型のデータベース」 です。

※データベースとは
コンピューターによる情報処理で、蓄積・検索・更新などが便利なように整理された情報の集まり。身近な例でいうと携帯電話の電話帳。またGoogle、Yahoo!といった検索エンジン。銀行でいうと「Aさんの口座残高は◯◯円、AさんからBさんへ■■円の振込が行われた」といった情報もデータベースで管理されている。

そういったデータベースを「1つの場所で一元管理するのではなく、ネットワーク上の複数の場所で共有し管理する」のがブロックチェーンです。信用できる誰か1人がデータを管理するのではなく、皆で不正や改ざんがないように監視し合うシステムです。ブロックチェーンはこの”ネットワーク共有型”というシステムにより今までのデータベースには無かった特性を備えており、様々な分野で変革をもたらす考えられています。


ブロックチェーンによって何が変わる?

ブロックチェーンは私たちの生活にインターネットと同程度の影響を与えると話しましたが、ブロックチェーンによって未来がどう変わるのか。ブロックチェーンが普及することにより変化が予測される未来をいくつかご紹介します。


1.銀行やカード会社を介さず個人間でお金のやり取りができるようになる
インターネット上で買い物をしたり何かサービスを受けた場合、料金の支払は銀行やクレジットカードを利用するのが一般的です。しかしブロックチェーンが普及した世界では、銀行やカード会社といった第三者機関(中央集権)を介さずともお金の取引ができるようになります。これにより以下2つのメリットが生まれます。

取引手数料がほぼ無料
銀行でお金を振り込むと「振込手数料」が発生します。利用する銀行や振込額などによって額は変わりますが、1回の振込で100〜1000円、海外送金の場合は2,000〜4000円の高額な手数料が必要になります。ブロックチェーン誕生のきっかけであるビットコインに代表される暗号通貨の場合、銀行やクレジットカード会社といった仲介業者を通さず個人間で直接お金のやり取りができるため手数料を抑えることができます。送金先が海外であろうと金額は変わりません。銀行のように「月に振込3回まで手数料無料」といった制限もありません。

寄付が集まりやすくなる
手数料を抑えることができると、少ない金額でも気軽に送金できるようになります。銀行を使った送金の場合、「たった100円の送金で324円の手数料が発生する」というふうに振込む金額よりも手数料の方が高くなる場合があります。ブロックチェーンを使った取引では手数料がほぼ無料なので、少額の場合でも手数料を深く気にすることなく送金が可能です。これにより災害などが起こり援助や復興のために寄付を募るときに今まで以上に個人からの寄付が集まりやすくなることが期待されます。総務省の調べによると日本の人口の8割(1億46万人)がパソコンやスマートフォンでインターネットを利用していると言われていますが、もし仮にそのうち半分の5000万人がたった100円でも寄付すると50億円の寄付金が集まることになります。さらに暗号通貨の場合はスマートフォンから簡単に送金が可能なので、手数料の安さに加え送金の手軽さから今まで以上に多くの寄付が集まる可能性があります。送金手数料は国内でも国外でも変わらないので、海外の人からの寄付も集まりやすく、逆に海外の事業や活動に日本から寄付する場合も協力するための敷居が格段に低くなります。


2.契約を結ぶ時の仲介役を省くことができる
ブロックチェーンの技術は通貨としての利用に留まりません。 ブロックチェーンは現在第三者機関に頼っている全ての業界の仲介役を取り除くことができ、第三者機関に頼らずにして回る世界を構築することができます。 例えば、日本株を買いたかったら現在は証券会社を通して証券取引所で株を買い、株の保管・管理は証券保管振替機構(通称ほふり)を通して行われます。もしブロックチェーンを使えば、わざわざほふりを通さずとも株式の保管・管理を自分自身で行うことが可能になります。 また、インターネットのドメインを買いたいなら、現在はICANNという第三者機関を通して行われます。もしブロックチェーンを使えば、ドメインの所有権の管理を第三者機関を通さずに行うことが可能になります。 もちろんドメインだけに留まらず、不動産や車などの場合でも所有権をブロックチェーン上で管理すれば、第三者機関を通さなくてもよくなります。いままで紙ベースでやっていた全ての契約はブロックチェーン上での契約に置き換えることができ、仲介役を通さずとも契約を締結することが可能になります。仲介業者がいないということは仲介手数料も不要になるため、費用の削減にも繋がります。


3.透明性の高い社会構築
仕組みについてのページで詳しく説明していますが、ブロックチェーンは性質上、データの改ざんができません。そして一度記録されたデータは誰でも見ることができ誰も消すことができません。この「全員が閲覧でき改ざん・消去ができない」という特性により、今まで不透明だった取引データに透明性を持たせることができるようになります。例えば、選挙で行う投票。投票結果をブロックチェーン上に残すようにすれば、不正が一切できない国民投票のシステムを作ることも可能です。実際に2017年6月に日本の上場企業が、株主総会の議決権行使をブロックチェーンを用いた投票システムで実証実験を行っています。またさきほど挙げた寄付による活動。ブロックチェーンにより多くの寄付が集まっても、これまでのやり方だとその使い道までは見えませんでした。しかしブロックチェーンを活用することにより寄付により集まった資金の行方を援助者に見せることが可能になります。これにより寄付金の不正利用がないことを証明し、援助者の信頼を高めることができます。



ブロックチェーンによって変わることが期待されるものを3つ記載しましたが、これら以外にもブロックチェーンにより今よりも良い未来が期待される分野はたくさんあります。今後ますますブロックチェーンが研究され多くの分野、業界に導入されることで私たちの世界 1つ目に紹介した「第三者機関を介さずに取引ができる」という点にいたっては、金銭取引の場面だけでなく、仲介を第三者機関に頼っている全ての業界に応用できます。第三者を介さず取引相手とスピーディーに取り引きができる。ブロックチェーンの研究、開発が進み今後ますますブロックチェーンが普及すればそんな世界が当たり前になることもそう遠くはありません。

ミクウガジャパン株式会社では無限の可能性を秘めるブロックチェーンを応用し、社会問題の解決に繋がるシステムを開発しています。